当社グループの業績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のある主なリスク要因は、以下のとおりです。
当社グループは、特にFPD、太陽電池及び半導体などの製造工程で使われる真空装置の分野において、独自技術の開発を行って市場投入することにより、同分野におけるシェアを獲得して成長してきました。今や、同分野の売上は、連結売上高の6割以上を占めており、当社グループの主力分野となっております。その反面、当社グループの取引先であるFPDメーカー、太陽電池メーカー及び半導体メーカーの設備投資の大幅な縮小が発生した場合や取引先である顧客の財務状況が悪化した場合には、当社グループの経営成績や財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
当社グループは、積極的な研究開発投資を継続して行うことにより、最先端技術を使用した新製品を市場に投入し続けてきました。しかしながら、新技術を製品化する上では不可避の、想定計画との比較において開発が著しく困難な局面にぶつかったり、または開発の著しい遅延が余儀なくされるといった事象が発生した場合などに、当社グループの経営成績や財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
当社グループの主要取引先であるFPD業界においては、依然としてデジタル家電の需要が高いものの、当該取引先からの強い販売価格の引き下げ要求が恒常化していることに加え、韓国、台湾、中国の新規競合メーカーの台頭による一層の競争の激化や、材料・購入品の価格高騰による原価上昇によって、当社グループの経営成績や財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
当社グループの海外売上高比率は高く、特に韓国、台湾及び中国などの対アジア地域売上高比率が高率となっております。そこで、為替リスクを回避するため、原則として円建取引をしております。しかしながら、当該円建取引では、円高時において価格競争力の面で海外メーカーと比較して不利となることがあります。また、例外的に外貨建取引を行った場合においては、急激な為替変動による為替リスクが生じる可能性があります。これらの要因により、当社グループの経営成績や財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
当社グループは、今後成長が期待される中国市場におけるシェア確保のため、積極的に同国に進出して現地法人による事業展開をしております。これらの現地法人においては、個々の経営を把握して適宜対応できる体制を構築しておりますが、予期しえない法制度の変化による各種規制や税制・相場制度の変更、政情不安、景気変動、人材の流出などにより、当社グループの経営成績や財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
当社グループは、ISO9001の認証取得を含む品質保証体制を確立し、高レベルのサービスを提供し続けてきました。しかしながら、常に先端技術を利用した製品を提供していることから、開発的要素も多く、予期せぬ不良が発生して対応を余儀無くされる場合も想定されます。このような場合、当社グループの経営成績や財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
当社グループは、各種真空装置に関する多数の特許を保有していますが、積極的に新規権利獲得にも努めています。同時に、当社グループの製品に関する第三者の特許調査も行っております。しかしながら、第三者から不測の特許侵害訴訟が提起された場合、当社グループの経営成績や財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
当社グループの借入金にかかる金融機関との契約には、財務制限条項が付されているものがあります。当該財務制限条項に抵触した場合、当社グループの経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループと同様にグローバルな事業展開や広範な事業展開をしている企業と同じく、各国または各地域における経済環境、自然災害、戦争、テロ、感染症等の諸般の不可抗力要因が、当社グループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。