2016年6月期の振り返り

 

過去最高益を達成
  当社グループを取り巻くエレクトロニクス市場においては、スマートフォンの高機能化・薄型化に向けた動きは継続するも、販売台数の伸びが低下しているため、電子部品メーカーの設備投資は総じて慎重になってまいりました。一方、液晶ディスプレイ製造装置の設備投資においては、積極的な投資が集中いたしました。さらに、有機EL(OLED)投資に向けた動きも活発化し、前年度を上回る好調な 推移となりました。

 このような事業環境の中、2016年6月期の連結業績は、受注高が2,236億円(前期比22%増)、売上高が1,924億円(前期比7%増)となりました。損益については、営業利益は179億円(前期比60%増)、経常利益は184億円(前期比47%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は167億円(前期比88%増)となり、いずれも期初計画を上回り過去最高益となりました。

 こうした結果を残すとともに財務体質の健全化も推進しており、2015年7月には残存するA種種類株式の全部(元本100億円)について取得・消却することができました。バランスシートは全体的にスリム化してきていますが、今後も自己資本比率をさらに高め、事業環境の変化に対応できる企業を目指してまいります。なお、今回の業績を踏まえ、2016年6月期の配当につきましては前年度から20円増配し、1株当たり30円の配当を実施いたしました。

 

「フロントローディング」により利益体質を改善し、「グループ一体化」の推進で利益の最大化を図る
  当社グループが保有する過去のデータや技術仕様など、これまでに培った英知を結集し、仕事の初期段階で徹底的に対策を講じてトラブルのない安定したものづくりを実現するのが、「フロントローディング」です。フロントローディングで品質を作り込んだ結果、追加原価の発生を防ぎ、利益体質の改善が大きく進展しました。また、2016年6月期は「グループ一体化」の初年度とし、生産部門を中心に効率的な経営を推進してまいりました。グループの各会社に会社の枠を越えたグループ意識が醸成されたことにより、グループ生産体制を一体化することができたと考えております。これにより利益を最大化しつつ、高度な技術を社内に蓄積できる組織づくりが進捗したことも、大きな成果です。

2017年6月期の見通し

 

2017年6月期の見通しと中期経営計画の進捗
 2017年6月期は、3D-NANDや不揮発性メモリー、高機能電子デバイス、パワー半導体、高密度実装など半導体・電子部品市場の伸びを予測しています。FPD市場では、有機EL向けの投資が進む一方、旺盛だった大型テレビ向け投資は前期の反動から減速する見通しです。当社グループにおいては、1,000億円を超える期首受注残高により、引き続き安定した売上を見込んでおります。
 また、昨今の円高による価格競争の激化により収益環境は厳しさを増すと考えております。このような環境下においても、これまで取組んできた利益創出力を発揮し、営業利益での最高益を更新するべく活動してまいります。
 今期の方針は「一体化の拡大と深化」です。一体化の拡大とは、生産部門のみならず開発・営業・本社部門などあらゆる部門が一体化に取り組み、グループとしての効率アップを追求して成果を生み出すことです。また、一体化の深化とは、グループ会社の英知を結集し、付加価値を作り込み世界に発信することです。高付加価値で競争力の高いラインアップを構築してまいります。

株主の皆さまへ

 

 これまで当社は苦境に直面しながらもそれを乗り越え、真空技術のリーディンカンパニーとして成長してまいりました。創業から現在まで、当社が存続してこられたのは、株主の皆様をはじめとするステークホルダーの方々のおかげです。改めて心より感謝を申し上げます。創業以来、「真空技術で産業と科学に貢献する」という企業理念のもと、技術開発を重視してまいりました。当社の強みは、新規技術を多く保有していること、およびこれらを組合せるなどして、お客様のニーズに適合するよう、技術のカスタマイズを行うのを得意としているところでしょう。ますます重要となる「省エネ・創エネ」と「高度情報化社会」の進展は、まさにアルバックが活躍する時代の到来です。これからも多くの産業分野において、最先端技術で未来を切り拓いてまいります。今後とも皆様とのコミュニケーションをさらに充実させ、ご理解をいただきながら、共に歩んでいければ幸いでございます。